第4インターナショナルにとっての

スペインの教訓

トロツキー/訳 西島栄

【解説】この手紙は、アメリカSWPの指導者ジェームズ・キャノンに宛てたもので、スペインに関するトロツキーの総括的な論文「スペインの教訓――最後の警告」の重要性について説いている。

 本稿は本邦初訳。

 L.Trotsky, The Spanish Lesson for the Fourth International, Writings of Leon Trotsky(1937-38), Pathfinder, 1976.


  親愛なる同志キャノン

 スペインに関する大部の論文()を送ります。それはスペイン革命の最も重要な諸局面と結論を明らかにしようとしたものです。この論文の重要性は次の点にあります。まず第一に、第4インターナショナルの教育にとってもつスペインの教訓の重要性から見て、です。第二に、スネーフリート、フェレーケン、ヴィクトル・セルジュその他の若干の同志たちがスペイン問題に関してまったくメンシェヴィキ的な思想を振りまいているという事実から見て、です。オランダの党はスネーフリートの精神で深く汚染されています。フェレーケンは同じ仕事をベルギーの支部でやっていますが、スネーフリートほどの乱暴さはなく、われわれの友人フェレーケンに特徴的な、左への跳躍や突拍子もない逸脱や気まぐれをともなっています。この問題に関してはいかなる譲歩もありえないということをこれらの支部に示すことなしには、この二つの重要な支部を救い出すことはできません。世界革命の党として新しいインターナショナルを創設しながら、現代の最も重要な問題においてスネーフリートとフェレーケンのメンシェヴィズムに譲歩するとしたら、それはまったく子どもじみた仕事であろう。だからこそ私は、アメリカの同志諸君がこの論文を出版するだけでなく、編集者の解題の中で、スネーフリート、ヴィクトル・セルジュ、フェレーケンの思想を根本的に拒否してもらいたいのです。

 さて、この論文をどのようにどこで出版するかという問題ですが、私は個人的に、『ソーシャリスト・アピール』の二つの号に「スターリニズムとボリシェヴィズム」という同じ特集名をつけて、この論文を掲載するのがいいのではないかと思います。その後で、この論文をパンフレットとして出すか、あるいは、もうすぐ出版されるフェリックス・モロウ()の著作()への序文ないし補遺として出版することもできます。

 『ソーシャリスト・アピール』に出すのが適当ではないと判断されるならば、『ニュー・インターナショナル』に掲載するか、あるいは、単独のパンフレットとして出版することもできます。私は個人的には、すでに述べたように、『ソーシャリスト・アピール』に発表するのがいいと思っています。

1937年12月24日

『トロツキー著作集 1937-38』(パスファインダー社)所収

新規、本邦初訳

  訳注

(1)「スペインの教訓――最後の警告」(1937年12月17日)のこと。

(2)モロウ、フェリックス(1906-?)……アメリカ社会主義労働者党(SWP)の第二世代の指導者。『ミリタント』の編集者。スペイン革命に関するすぐれた著作『スペインにおける革命と反革命』の著者。1941年、第二次世界大戦に反対したかどで、ミネアポリスのスミス法の被告になる。1946年に除名。

(3)『スペインにおける革命と反革命』のこと。邦訳は現代思潮社。

 

トロツキー研究所

トップページ

1930年代後期